
Staff Interview スタッフインタビュー
オフィスケイワンは建設業界がダイナミックに変化する時代に、未来の橋梁建設システムを一緒に作り上げていくスタッフを募集しています。現在のスタッフは、ほぼ全員未経験者で入社し大きなプロジェクトを経験する中で成長し、今では各分野の最前線で活躍しています。取引先の多くは一部上場の大手建設会社ですので大きなプロジェクトに関わる機会がたくさんあります。CAD、ソフト開発、VR、動画編集など挑戦したい分野が一つでもある皆さま、ぜひご応募をお待ちしております。
3DモデルやVRを駆使した独自の橋梁CIMサービスを展開
若手スタッフが短期間で一人前になる秘密とは
2019年2月10日
建設ITジャーナリスト 家入龍太

代表取締役の保田敬一氏を含め、男性3人、女性3人の社員と3人のアルバイトスタッフ(2019年2月現在)という小さな企業でありながら、取引先のほとんどは東証1部上場クラスの大手企業だ。「Click3D」などの自社開発アプリを活用した橋梁CIMサービス実績は既に150件を超え、トップクラスのシェアを誇っている。
専門性の高い業務を支えている社員のほとんどは、意外にも業界未経験の若手社員たちだ。
Interview 1
Nさん 2015年入社
ゲーム会社出身の女性社員が橋梁の架設シミュレーション

「架設現場は地域で唯一の道路。通行止めの影響を最小限にするために3Dモデルで検討した結果、やはり迂回(うかい)路を設ける必要があることがわかりました」と語るのは、入社3年半のNさんだ。
前職はゲーム開発会社でグラフィックデザインやウェブサイトの開発を担当していた。そんな彼女は今、オフィスケイワンで橋梁の架設計画や夜間のクレーン作業、交通車両からの現場視認性などのシミュレーションを引き受ける中心スタッフで、橋梁プロジェクトの第一線で活躍できるまでになった。
これらのソフトをフルに活用し、点群データとCIMモデルを組み合わせてクレーン作業の精密なシミュレーションなども行っている。
入社3年半で、橋梁分野におけるデザインから施工計画、施工管理まで、最先端のCIM業務を担うまでに成長した。
Interview 2
Fさん 2014年入社
3Dモデル作成、干渉チェックは食品会社出身の社員

入社5年のFさんは、もと食品会社の派遣社員だった。「もともと、ものづくりが好きだったので、オフィスケイワンに入社しました」とFさんは入社の動機を語る。
彼の仕事は今、施工に使えるレベルの高い精度を持った詳細度(LOD)が300~400クラスの橋梁3Dモデルを作ったり、橋梁本体と配管や検査路などの付属物の干渉チェックを行ったりすることが中心だ。まさに、同社の業務の屋台骨を支える存在と言ってもよい。


独自開発のアプリ「Click3D」で作成した橋梁の詳細な3Dモデル

補剛材と配管のスリーブ補強材が干渉していることを発見

橋梁の3Dモデル作成や干渉チェックなど、重要な業務を担うFさん

完成後に維持管理がスムーズに行えるかどうかを、代表取締役の保田さん(奥)とともに確認するFさん(手前)
干渉チェックではNavisworksを使い、手すりや補剛材など細かな部材を含めて部材同士がぶつかっていないかを確認するのはもちろん、施工の誤差も考慮した近接確認を行う。
さらに人間の実物大アバターにより、配管などで通りにくい部分はないか、はしごから下りたところに柵があるかといった作業性や安全性にも気を配りながら、施工後に維持管理がスムーズに行えるかどうかをチェックする。
Interview 3
Mさん 2016年入社
趣味のフォトショを橋梁フォトモンタージュに生かす

「入社2年半のMさんは以前、サービス業で働いていた。FさんやNさんの下でClick3Dによる3Dモデル作成や干渉チェック、アニメーションや動画の作成を行っている。
そんなMさんは、以前から画像編集ソフトの「Photoshop」で写真などを加工するのが趣味だったという。
その技術を生かしているのが、橋梁の色彩シミュレーションやフォトモンタージュだ。地域の一大モニュメントになる橋梁を、周囲の景観と調和した色に塗装するため、橋桁やタワー、アーチなどの3Dモデルの色を変えて、建設する場所で撮影した写真と組み合わせて検討する重要な作業だ。

斜張橋のフォトモンタージュを利用した完成イメージ検討。橋は3Dモデルだが、実物と見まがうほどのリアルさだ
「現場のパンフレットなどに、自分が作ったCGなどが採用されているとうれしいです」とMさんは今の仕事に充実感を覚えているようだ。
VR空間で橋梁工事現場を再現し、高所からの墜落や安全帯の重要性などを事前に体験しておくことで、現場での事故を減らすことを目的としている。このシステムもNETISに登録されている。
業界未経験の若手が育つ理由とは
オフィスケイワンではこのほか、橋梁のCIMモデルを3DPDFデータ化して、3Dモデルをいろいろな角度から閲覧したり、無償のPDFリーダーで属性情報を検索・追加したりできるNETIS登録技術でもある「CIM-PDF」というアプリを開発し、橋梁メーカーや建設コンサルタントに販売している。
Nさんは「この会社はわからないことは教えてくれるし、仕事をどんどん任せてくれます。その結果、入社1年後にはクレーンによる橋梁の架設ステップを3Dで検討できるようになりました。女性も働きやすい雰囲気があります」と話す。
また、Fさんは「従来の2D図面は理解するだけでも経験が必要ですが、この会社は3Dでの業務が中心なので構造や工法を早く理解できます」と言う。
オフィスケイワンでは、建設業界がダイナミックに変化する今、未来の橋梁建設システムを一緒に作り上げていくスタッフを募集している。具体的にはCADオペレーター(AutoCAD経験者歓迎、3D経験不問)、CGクリエイター(3dsMax、PhotoshopなどのCG系ソフトウェア経験者歓迎)、ソフトウェア開発者(C#、ExcelVBA経験者歓迎)などだ。
これまでの経験を生かしたい人、新しいことに積極的に挑戦したい人は、ぜひオフィスケイワンの門をたたいてみてはいかがだろうか。

未来の橋梁建設システムに思いをはせる代表取締役の保田敬一氏
橋梁分野の仕事は、長年の経験が必要なものと思われがちだが、なぜ、オフィスケイワンでは入社数年の業界未経験スタッフが、これらの最先端業務を行えているのだろうか。
その秘密は、同社の社員育成ノウハウにあるようだ。代表取締役の保田さんは「スタッフには作業プロセスや成果品の標準化を重視した教育を行っています。橋梁の3Dモデルは完成後にその正しさを証明する難しさがあるからです。一方で、入社早々、いきなり橋のダイヤフラム図100枚を3D化してもらうような実践的なオン・ザ・ジョブ・トレーニングも行っています」と説明する。
また、オフィス内での3DモデルやVRの作成だけでなく、建設現場の新技術導入支援で現場に出掛けたり、工場見学などで実物の橋梁や工事現場を自分の目で見たりする機会を作り、自分の仕事がどう役立っているか感じられる場を設けている。さらに展示会へのブース出展やセミナー講演などで、自社の技術や製品・サービスのPRも積極的に行っている。
オフィスケイワンのスタッフ。女性の活躍も目立つ
わからないことがあれば社員同士で気軽に教え合い、成長できる雰囲気がある